どんな数字が出てくるのか、興味深い。
最近、仕事でJALの話が多い。
年金行政に対しても、大きな影響を与える話だからだ。
企業年金の減額ってのは、
普通まだ権利の確定していない従業員の分を減らすのだけれど、
給与や賞与を減らすのと同じ不利益変更であるから、
対象者のうち一定程度の同意が必要となる。
それでも、既に退職し年金を受給している方というのは、
債権として確定しているので、それを減らすということは、
憲法で保障する財産権の侵害にあたるわけである。
だからこそ、普通の減額以上の厳格な要件が必要となるが、
JALはすでにOBの4割超が反対。
3分の2ってのが減額の最低要件だから、道のりは厳しい。。。
頭の整理のために、JALの話をまとめてみたいと思う。
@今何が起こっているのか。
Aなんでこうなったのか。
Bこれからどうすべきか。
なお事実に基づかない記述があるかもしれませんので、
お含みください。リサーチソースは「週刊ダイヤモンド11/7号」です。
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@今何が起こっているのか。
●一言で言えばJALの経営危機。
●11月中にも資金繰りがショートしかねない状況。
●民主党政権は、前原国交相を筆頭に「タスクフォース」を結成。
●タスクフォースが資産査定(デューデリジェンス)を行った結果、
債務超過は7500億円程度。
●再建プランとして、
・金融機関の合計2200億円の債権放棄と
300億円の債務株式化
・企業年金の減額による積み立て不足の解消
・3000億円の公的資金注入
などが提示された。
●しかしながら、企業年金の減額がOBの反対により
不可能性を帯びる中、
タスクフォースは政策投資銀行を通じた
つなぎ融資・資本注入を目指した。
●政策投資銀行と財務省は、貸し手責任の追及を恐れ、
JALに対してこれ以上の関与を拒む。
(政策投資銀行はJALへの融資額が2750億円。
2位のみずほコーポレート銀行が770億円である。)
●政策投資銀行やメガバンクなど主要行を抑えられなかった
タスクフォースは主導権を奪われ、JALの再建は
9月に発足したばかりの企業再生支援機構に引き継がれた。
●JALの中間決算発表は13日。
同時に、ADR(裁判外紛争解決手続)が申請され、
債権者(銀行)との協議となる。
●ADRとは、会社の事業を行いながら、
第3者機関が間に入り、債務の整理を行う事業再生手続き。
●もし債権者との合意がとれなければ、会社更生法適用となる。
本格的な法的整理である。
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簡単に言えば、
「JALの債権放棄、資本注入を誰がいつどのように行うのか」
という言葉に集約される。
そのための条件としての企業年金減額は
同意を取るのがかなり厳しい情勢で、
特別立法による減額が憲法の保障する財産権を侵害するかどうかは
大きなテーマであり、
企業年金受給権保護を声高に叫ぶ手前、身動きの取れない厚労省、
過去の航空行政の失敗を表面化させたくない国交省、
同じく貸し手責任を追及されたくない財務省、
さまざまな思惑が渦巻くJAL危機なのである。
ただ、この危機を好機ととらえるなら、
ANAや海外航空会社との統合も見据えた
日本の交通行政の再検討という議論をすべきだ。
もしそれが本気でなされるのであれば、
放漫経営の結果を血税で贖うのだとしても、
相応の犠牲と言えないだろうか。
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